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【高い声が出ない】【理想の声にならない】ボイトレの効果がでない原因は「科学的指導」と「イメージ指導」を混同

【高い声が出ない】【理想の声にならない】ボイトレの効果がでない原因は「科学的指導」と「イメージ指導」を混同

『独学で習っているけど高い声がでない。』
『ボイトレ通ってるのに思ったような発声にならない。』

発声能力の停滞に悩んでいる人はとても多いのではないでしょうか。
私も様々な書籍やNET情報を参考にし、実際にボイトレにも通いましたが、本当に自分の発声を変えてくれたアドバイスっていうのは一握りです。
『言われた通り一生懸命やったつもりなのに、なぜか理想の声に近づいている感じがしない』
停滞するくらいならまだましなのですが、NET上のくそったれな情報のせいで遠回りしたことも何回もあります。

発声を改善するためのあるある指導
軟口蓋をあげる
胸を張る
喉をひらく
喉を下げる
声帯閉鎖
口角を上げる
腹式呼吸
鼻に響かせる
胸に響かせる
丹田を意識する
頭蓋骨に響かせる
宇宙のパワーを感じる
弧を描くように発声する
腹から声をだす

皆さんも出会ったことがあるアドバイスが多いと思います。一覧にしてみると『ぎゃー』と悲鳴をあげたくなりますよね笑。『こんなに意識しないといけないの?』っていう絶望的な気持ちです。

ご安心ください。
これらのアドバイスを消化していくために必要なポイントをこの記事では整理していきます。

キーワードは「科学的指導」「イメージ指導」です。

科学的指導とイメージ指導

科学的指導とイメージ指導をわけて理解しよう

科学的指導
軟口蓋をあげる
喉を下げる
口角を上げる
腹式呼吸
胸を張る

イメージ指導
丹田を意識する
宇宙のパワーを感じる
弧を描くように発声する
腹から声をだす

判断が微妙なやつ
鼻に響かせる
喉をひらく
声帯閉鎖
頭蓋骨に響かせる
胸に響かせる

科学的指導は解剖学・生理学的な知識をもとにアドバイスする方法です。知識さえしっかりしていれば概ね間違いのない指導法といえるでしょう。一方で、イメージ指導はその状況を想像することで、発声状態に変化をもたらすものです。

やっかいなのは、指導を受ける側がどちらか判断がつかなそうなアドバイスも存在しているということです。判断が微妙なものの対処法は後で取り上げます。

イメージ指導

イメージ指導のメリット

イメージでのアドバイスは即効性が高いです。

発声はたくさんの筋肉や神経を同時に繊細に働きかける必要があります。

例えば、丹田を意識することで全てが解決することもありますし、胸に響かせるだけで、理想の声を出すことができたりします。優秀と呼ばれるトレーナーもイメージ指導を行うことが多いです。発声の感覚を掴むという意味では有効な手段と言えるでしょう。

イメージ指導の危険性その1

イメージの効果は日々変化することを理解すべきです。

丹田指導のケースでよく起こる悲劇です。
例えば、丹田を意識していい声を出せたとします。真面目な人ほど反復練習をし続けるので、2週間くらいはいい状態をキープできます。しかし、1ヶ月もすると何かがおかしくなります。『息が苦しい。』『高い声が出ない。』『丹田意識しているのに、、、』となって発声のバランスが崩壊する現象がよく起こります。

イメージ指導の基本は、いい状態の感覚をつかむことです。初期段階では丹田を使えないので、それを意識することで劇的な効果が出たとします。しかし、丹田を無意識に使える状態にレベルアップしているのにも関わらず、丹田を意識し続けたことによって、丹田過剰な状態になってしまうことも多々あるのです。
「丹田を使う」はイメージのお話です。ケースによりますが、実際に起きている現象は呼吸関連の筋肉の動員と、姿勢改善による喉頭位置の安定あたりの効果を狙ってのものでしょう。

つまり、イメージ練習は個々人の成長や、日々のコンディション変化によって、悪い効果をもたらしてしまうこともある不安定な側面もあるのです。

イメージ指導の危険性その2

全員に当てはまるわけではないし、逆のイメージが正解の時もある。

現在まで生き残っているイメージ指導は、あるていど汎用性があるものが多いです。しかし、丹田問題と同様に【頭蓋骨に響かせる】や、【腹から声を出す】が全員にぴったりとハマるわけではなく、有害なケースもあることは頭に入れておきましょう。

例として【響きのあてる位置・音のあてる位置問題】を取り上げてみましょう。ある母音を得るためのイメージとして、前で響かせる、後ろで響かせるというような感覚の差が生まれることは日常茶飯事です。高い声は頭蓋骨。低い声は胸。など一般的には言われていますが、これも人それぞれ発声の状態や身体のコントロール力などによっても大きく異なる場合があります。

イメージの感じ方、言語化の仕方は人それぞれであることは覚えておく必要があるでしょう。

イメージ指導も科学的であるべき

科学的指導かイメージ論か微妙なケース

これがとっても厄介なのです。上で述べた「判断が微妙なアドバイス」で誤解が生まれ、ボイトレが泥沼化していくことが多いです。わたしも含めてですが、指導者の【科学的】知識が間違っている場合もたくさんあるでしょう。
例えば下記の3つはよくある間違いです。

声帯閉鎖
声帯の閉鎖=声門の開閉なのか、厚さと接着時間の話なのか、そもそも仮声帯部分の話と混同しているのか。それによってイメージ論なのか、現象論なのかが変わってきます。そもそも病院にでもいかないと声帯の状態は覗き込むことができないので、音声から状態を判断する必要があるのです。判断の正確性はトレーナーによってまちまちでしょう。つまり、トレーナーが科学的アドバイスと確信していても、その正確性を担保するものが殆どないのです。

鼻に響かせる
ハミングをすると鼻に息が抜けて、鼻腔で共鳴が起こります。こちらは実際におこる現象。

一方で軟口蓋が上がり、口腔優位な発声の時にでも鼻に響くようなイメージを持つ人も多いです。この場合はイメージのアドバイスという判断になります。つまり、同じ鼻に響かせるアドバイスでも実際に起こっている現象が異なる場合があるということです。

*ちなみに鼻腔共鳴はそもそも倍音形成のコミット度合いはかなり低いと言われています。ただし、鼻に息を逃した方が声帯への負荷を軽減しやすい時が多いので、この目的での指導なら正解ですが、それを理解しないで鼻腔共鳴をごり押しされることもあるでしょう。

胸に響かせる
胸を意識することで声帯を厚く使いやすい人は多いです。しかし、声の形成は声帯より上の空間をメインに行われるので、胸の振動はあくまで声が形成された後から伝わってきたものです。つまり、胸に響くようなイメージを持つことで声帯を厚く使いやすくなりますよ。結果として強い地声を出せますよ。というイメージ指導なわけです。

科学的ボイトレは100%信頼できるのか

正しい知識だけではいい状態に導けない

正しい解剖学的な知識は、ボイトレの進む方向性をしっかりと指し示してくれます。また、医療機関のように、それなりの機器があれば、細かく状態を見ながら間違いのない指導をすることもできるでしょう。しかし、ほとんどのボイストレーナーがそこまで充実した設備での指導を行えるわけではありません。いくら正しいことを知っていても、目の前で起きていることを、外から視認できる事実と音声から判断しなければいけません。この時点で100%正しい科学的ボイトレは存在しないと理解すべきです。

長期的成長には科学的知識は必須

解剖学的知識があれば、100%的確な指導ではないとしても、おきている問題についていくつか可能性を絞ることはできます。発声を理想の状態に近づけるためにはある程度問題を絞れば、手を打ちながら改善するか確認するという方法をとることによって、より確実な診断をすることができるのです。

また、解剖学的知識は、イメージの指導がどういった意図でされているのかの理解につながります。発声関連の神経はそれ単体を意識してコントロールできないものがたくさんあります。よって、どうしてもイメージ指導に頼るタイミングもあります。第三者からのアドバイスを綺麗に消化するためにも最低限、発声器官の構造を理解しておく必要があります。

まとめ

イメージ指導をされたら

イメージ指導をされたらとりあえず素直に実践してみましょう!その際、自分には合わない可能性があることを把握できていればOKです。そして、トレーナーによって真逆のアドバイスをされる可能性も多々ありますが、素直に困惑を伝えた上で指導を仰ぎましょう。どちらも試してみて体感が良さそうなものを採用しましょう。
また、イメージを使った練習は感覚を掴むためだけのにとどめましょう。歌に使えるようにするためには、科学的な知識に基づいた反復可能な練習メニューが必要になります。

科学的指導をされたら

『声帯の伸展が必要です』『喉頭を落として』などとそれっぽいことを言われたら、『それはどうやったら身につきますか?』とやり方を聞きましょう。発声の理想状態を理解するのは必要なことですが、「どうやって」が抜け落ちていたら意味がありません。いい指導者であれば、理想の状態にするために、イメージ指導を目的に合わせて使ったり、子音や母音の特徴を使って科学的な練習メニューを組んでくれます。

イメージか科学的か分からない時

まずは指導者に確認しましょう!!食い気味で確認すべきです。
独学の方は情報元にコメントかDMかメールして返事が返ってきたらラッキー。むしろ、これを機に独学を卒業すべきタイミングかもしれません。

「喉をひらく」というアドバイスもイメージ論と割り切れば有効なときもあります。科学的・解剖学的な指導として捉えるならば、『喉のどこをひらくんですか!』という質問が必要になります。これは何のためのアドバイスで、イメージの話か、現実の話かをしっかりと把握することが上達の近道です。イメージならばイメージ指導をされた時の対策を。科学的指導であれば科学的指導をされた時の対策を実行してみてください。

ぜーーーーーんぶひっくるめて自分の歌のパワーにしましょ!
ふぁいと一発。


最後まで読んでくれてありがとうございます。

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