
「っ」
なぜこの音に注目するのかと自分でもちょっと笑っちゃうくらいなのですが、ある日気になり始めてからすごく表現の幅が広がりました。
「っ」は促音と呼ばれます。
促音の性質
「っ」の発音方法は下記の通りです。
次の子音が破裂音の場合
例)ボブサップ
破裂音の閉鎖を持続する
次の子音が摩擦音の場合
例)バルバロッサ
持続時間の長い摩擦音
次に音が続かない場合
例)パッ
声門を閉鎖して息を止める
絢香 beautiful
「っ」の分析
03:50
そ|oo|と歌|a/a|て
アタックをつけた押し直し
本来はn音のミュート
04:07
となりで笑|mute→a|て
本来はn音のミュート
恐らく声帯でのmute。う○こ踏ん張るときのやつ。
もしかしたら舌の先を上あごにつけるn音のミュートかも?
04:10
空|a/a|ぽの心に
本来はm音のミュート
アタックをつけた押し直し
05:05
失|/a|て乗り越え
本来はn音のミュート
アタックをつけたaで代用
ミュートについて
ミュート=音を消す、止めるテクニックです。
今回は「っ」の発音方法の一部として紹介していますが、多様な目的に使われます。
muteは主に4種類あります。
m音ミュート
唇を閉じて音をとめる。
「まみむめも」の時の唇です。
n音ミュート
舌を上あごにつけて音をとめる。
「なにぬねの」の時の舌の使い方です。
ng音ミュート
舌の付け根をのどち○こにつける。
鼻濁音の最初の音です。
声帯ミュート
う○こを踏ん張る時のやつです。
まとめ
「っ」ひとつとってみても本当に色々な表現方法があるものです。
今回は促音の本来の発音はなく、全ての「っ」で絢香様アレンジが加えられていました。
アレンジが加えられた理由を2つの観点から考察してみます。
テンポ
わら|mute→/a|て
歌|a/a|て
ゆっくりな曲だったので、間をつなぐためのアレンジとも考えられます。
このケースでは譜割り上2音必要だった。
表現
そ|oo|と
母音二つでつなげることで、即音のエッジ感を消した。
失|/a|て
ここは即音でも成立しそうですが、
「失って乗り越えまた抱きしめ」のフレーズがクレッシェンドしながら畳み掛けるようなフレーズであること。乗り越えの「こ」がシンコペーションになっているので、そっちとニュアンスを合わせる必要があったのだろうと考えています。促音のままだとシンコペーション感は出ません。
あくまでの私見ですが、上記の理由からミュート単独(即音)の発音がありませんでした。
アップテンポのダンスミュージックや、グルーブ重視のR&Bテイストの曲では純粋な促音が多く使われます。
ゴーストノート的な位置にはいることも入ることもありますし、マイケルジャクソンのようにパーカッシブな音としての利用もよく見られます。
是非歌を聴くときは色々な「っ」を堪能してください!
みなさんはこの瞬間から「っ」が気になる呪いにかかりました笑
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