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歌がうまくなる!というゴール設定めっちゃ厄介説
目標を数値化できない
何かを成し遂げたい時に一番手っ取り早いのが、目標を数値化し、客観視できるようにすることです。
例えば筋トレやボディメイクだったら、下記のように目標を設定可能ですね。
ゴール
夏までにナイスバディを手に入れる
目標
2月までに体脂肪を18%以下
4月までに体脂肪を16%以下
6月までに体脂肪を13%以下
手段
週3回ジムに通う
酒はビールではなく、ハイボール
白米→玄米にする
あくまでも一例ですが、上記のように設定し、ある期限までに目標の数値に達していなければ手段や方法を見直し、修正を加えていく。
あとは、ライフスタイルにあった継続しやすい手段に柔軟に変えていく。
上記のように計画することで、目的を達成するのがセオリーです。
しかし、ゴールが「歌がうまくなる」だと、とたんに厄介になるのです。
客観的な目標を作ることがすごく難しいのはなんとなく想像できますね。
だって、歌唱力なんて定義できないんだもん。
声がデカイ方を歌が上手いと判断してしまう。という歌唱力に関する研究結果を聞いたことがありますが、歌については変数が多すぎて、誰もが納得のいく実験設計なんてほぼ不可能だと思っています。
だから、成功したのか、失敗したのか。
この取り組みが正しいのかどうなのかを判断ができず、みんな堕天していきます笑
歌で目標設定がうまくいくケース
歌に関して、全部が全部、目標設定がボロボロになるというわけではありません。
一応うまくいくケースもあるので紹介していきます。
歌手になりたい
ゴール自体の難易度は高いですが、歌で食っていくということを意味しているのであれば、ライブの集客や物販。SNSでのフォロワー数、Youtubeの再生回数など、短期目標にしうる指標はわりと沢山あります。
カラオケの採点をあげたい
素直にカラオケの点数でよいでしょう。
高い声を出したい
音程というのは1秒あたりの振動数なので、これも数値で設定可能です。
歌唱力追求の惨劇
「歌唱力」というのは何とも測りどころがない。
表現の幅がなくてもいい歌と感じることはあるし、音程がめちゃめちゃでも涙を流すようなこともあります。
逆に音も外さず、歌手のような多彩な歌いまわしもマスターしているのに、うざったい歌もいくらでもありますよね。
だから、歌唱力をUPさせたいのに、いつの間にかボイトレだけをして、高音域が自在に出るようになったはいいが、一発芸で、はい残念。歌は全然上手じゃない。なんてことはいくらでも起こりうるのです。
努力と結果の結びつきが分からないから、努力できなくなっていきます。
人間にとって至極自然なことです。
コンテストやカラオケ大会の結果だって、果たして客観的な指標と言えるでしょうか。
努力の方向性を修正しうるフィードバックにはならないことの方が多いでしょう。
だって、ど主観の集合はどこまでいっても主観なんです。
結果が出なくても、審査員の好みという言い訳ができちゃいますからね。
そして、自分の歌が歌えればいい!なんて、心にもないことを言って、歌の道を挫折していくのです。
完コピ 唯一オススメの目標設定
今のところ、なんだか救いようのない記事になってしまっていますね。
しかし、そんな惨劇の中で唯一の光明だとわたくしが信じている答えがあります。
それは、完コピです。
歌唱力UPをゴールと置いたとき、目標と設定しうるのは完コピのみだと思っています。
憧れのシンガー。もしくは、大好きな曲の完コピを目標としましょう。
オススメの理由
客観性
いい歌か否かというのは主観100%に近いですが、似ているか似ていないかという判断は分母が多くなればそこそこの客観性は担保されると考えます。また、原曲シンガーと同時に歌ったものを録音し、一致するまで繰り返せば、ある程度自分で判断をつけることも可能です。
*一致しているかどうかの判断をする耳を養う必要はあります。
目指す方向性に間違いがない
メジャーアーティストの歌であれば、ある程度世間に受け入れられています。
ゴールの歌唱力をメジャーアーティストの歌にすることで、それに近づくことができれば、その結果の歌唱力は、ある程度世間に受け入れられるものではあるでしょう。
歌唱力向上は自分が納得することと同時に、世間に受け入れられることが大きなモチベーションになりやすいです。
努力の手段・方法を選びやすい
声域や声量が足りなければ、それを補うボイトレをすればよいです。
できない節回しがあれば、できるまで練習すればいいです。
何から手をつけたらいいか分からないという最悪の状態を避けることができます。
指導の難易度が一気にさがります
歌唱力アップを目指したいという生徒へのレッスンは空を掴むような闘いになります。
お互い答えをもたず、イメージの共有もできないまま、なんの成果も残せず不幸になっていくことが多いです。
一方で、モデルケースがいれば、耳の肥えたボーカルトレーナーに師事することで、効率よく目標に近づけるでしょう。完コピ合否の客観性として、指導者の判断はある程度納得感のあるものとも言えます。
以上の4つが歌唱力向上を目指すときに完コピを目標とすることをオススメする理由です。
これは、歌唱力向上が最終目的ではなく、手段として捉えるシンガーにとっても共通して言えることです。
ステージで歌を歌い、お客様からお金をもらうための手段として、歌唱力向上が必要!という判断をしている人も完コピは目標設定として最適だと思っています。
むしろ、他にいい目標設定があれば教えて欲しいくらい。
完コピ目標設定の例
ゴール
歌が上手くなる
目標
1ヶ月で1曲を完コピ
1週間で1番までやる
手段
歌詞を書き出してチェックをしていく
このサイトを読んでヒントを見つける
録音して聴き比べる
ボイトレをする
こんな感じで、とたんに設計がしやすくなります。
まとめ
私が最初に歌を習った先生が、一番最初に教えてくれた練習方法が完コピでした。
原曲と声が重なるくらいまで練習するようにいわれました。
しかも中学生相手にCraig Davidというアーティスト指定付き!
英語だよ、無茶ぶりだよ~笑
おれはホイッスルボイスとグロウルが出来れば歌が上手になれると思っていたので、つまんなぁーいと最初は正直思いました(失礼)
でも、これを繰り返しているうちに確実に色々な歌いまわしが身につき、何曲かこなすうちに自身の実感としても成長していったし、周りの反応もすこしずつ変わってきました。
迷子になりがちな歌の世界で、完コピはとってもオススメなマップになります!!
一方でこんな疑問が湧いてくることも承知済みです。
個性がなくならないの?
モノマネとは違うの?
どうやって完コピすればいいの?
1曲まるごとやる必要ある?
1曲あたりどのくらい時間かければいいの?
オススメの完コピ曲は?
ボイトレって必要なの?
なんて、疑問が山ほどだと思いますので、記事を分けて少しずつ自分なりの考えでお答えしていきたいと思います。。
次の記事もお楽しみに~。